転職、キャリアアップ、会社の昇給条件などPMP資格の重要性はますます高まる一方、第一線で活躍中の方が勉強時間を確保してスムーズに資格を取得するのは簡単ではありせん。
本記事では、仕事や育児で多忙を極めているけど、「効率的に勉強を進めてPMP資格を取得したい!」という人に向けて、効率的な勉強方法や参考書などを紹介しています。
PMP資格取得の意義
私はプラントエンジニアリングの設計で5年ほど経験を積み、その後プロジェクト管理を約6年経験した後、PMPを受験しました。
PMP資格を取得できたことで普段の業務に活用できるプロジェクトマネジメントの知識を強化することができた、と感じています。
これまで成功も失敗もたくさん経験しましたが、PMP資格を取得してからは物事の判断が速くなり、失敗の少ない進め方が出来るようになりました。
おかげさまで現在は、社内で最も大きな開発案件を任せてもらっています。
またそれ以上に、
「仕事やプライベートに関係なく、目標達成に向けて取り組むときのコツを体得できたのが一番の収穫」だと感じています。
PMPは決して名誉資格ではなく、仕事にもプライベートにも役立つ実用資格です。
PMP資格取得の流れ
大卒資格を持つ人の場合は、「最低3年/36か月の固有で重複していないプロフェッショナル・ プロジェクトマネジメント経験」が必要です。
また、受験前にプロジェクトマネジメントに関した学習目的が設定された研修を35時間受講する必要があります。
詳しくは以下に纏めていますので参考にしてください。
勉強方法
私は普段の業務でプラントエンジニアリングに関するプロジェクト管理を扱っています。
とはいえ、受験するまではPMPの中身を体系的に知っているわけではありませんでした。
PMP受験に際しては、
- PMPの中身を知識として定着させる基礎作り
- PMP試験の合格を目的とした実戦力養成
の2つのフェーズに分けて、勉強に取り組みました。
なぜなら、ある特定の業界で積み上げたプロジェクト管理の”経験則”と”PMP的な正解”は必ずしも同じではないからです。
プロジェクト管理の経験が長い人ほど、基礎作りを飛ばして試験勉強を始めている人が多いようですが、それでは不合格のリスクを払しょくできません。
一度不合格になると、それまでの勉強方法に疑念が生じ、モチベーションを下げてしまう可能性があります。
これは一番避けたいことなので、いくら多忙であっても効率的に勉強し、確実に合格を勝ち取れるところまで準備したいものです。
第1フェーズ:基礎作り
第1フェーズではプロジェクト管理に関する知識を定着させることが目的です。
試験で正答率を高めるには、PMIイズムを理解する必要があると言われています。
PMIイズムとは、私なりの解釈ですが、プロジェクトマネジメントの場面場面における教科書的な正解、判断、あるいはそれに至る考え方などを総称したものだと考えてます。
第2フェーズでPMIイズムを見分けて正答率を高める練習をしますが、その土台となるのが第1フェーズの勉強です。
私が勉強したとき、第1フェーズでは「PMP試験 合格虎の巻」を2周することにしました。
1節ずつの内容を頭に入れるために、重要な部分をマーカーで色付けしたり、理解できたことを自分の言葉でテキストに直接書き込んだりしました。
そのうえで各章末の問題を解く、という作業を進めていきました。
1周目は非常に時間がかかりましたが、初めから2周目で知識を定着させるつもりでしたので、気にせずコツコツと進めていきました。
第2フェーズ:実戦力養成
第2フェーズでは、多くの練習問題をこなして正答率を高める練習をします。
この段階では、練習問題で大抵2択まではすぐに絞られると思います。
その時に残るのが、自分の業界的な選択肢とPMP的な選択肢ですが、PMIイズムに基づいて選択することで正答率を高められます。
自分の経験則に頼るのではなく、PMBOKに準拠した回答、国際人として最も確からしい判断を短時間で選択できる能力を養うことができれば、合格の可能性が高まります。
私の場合、第2フェーズの実戦力養成では「PMP試験問題集」を2周しました。
とにかく問題の数をこなして出題の特徴を覚えることに主眼を置いて取り組みましたので、中古で買った本ですが十分に役に立ちました。
最近はオンラインの問題集なども活用できるので、多くの練習問題をこなしてください。
おすすめの参考書
参考書選びで大事なのは、よく売れているかどうか、です。
多くの受験者に使われ、フィードバックを反映して質が高まっている参考書が、ご自身の受験にも役立つはずです。
この観点では、PMP試験合格虎の巻が一番かと思います。
私もPMP試験合格虎の巻を使用しました。
色々なサイトで紹介されており、評判が良かったからです。
模擬試験が収録されており、力試しに役立ちました。
PMP新試験対応バージョンも発売されています。
また、PMPパーフェクトマスターも良書として有名です。
勉強時間
PMP合格に必要な時間は150-250時間と言われていますが、個人差があると思います。
フェーズ1,2としっかりやって合格の実力が付くまでには総じてこのくらいがかかるもんだ、と理解するとよいでしょう。
私は、まず100~150時間程度のトータル勉強時間となるよう計画してみる事をお勧めしています。
自分もそのつもりで勉強したのですが、結果的にはトータル67時間でした。
以上を、4か月かけてやりました。
第1フェーズの基礎作りに39時間(約58%)、第2フェーズの実戦力養成に28時間(約42%)でした。
(なお、35時間の研修受講や申請書類の記載時間は含めていません)
平日は出社前に15分、就寝前に15分、週末にまとめて2時間、という感じで机に向かいました。
時間が細切れになるので、知識がきちんと定着するか心配しましたが、むしろコツコツと積みあがっていく感じが実感できてよかったです。

まとめ
私は2018年12月にPMP試験に合格しました。
夫婦共働き、双子育児をしながらPMP試験にチャレンジすることは、自分でも「少し無謀かも・・・」と思いましたが、結果は見事に一発合格でした。
短時間でもコツコツと、実績のある参考書を使って自分の実力アップを確かめながら進んるのがポイントだと思います。
合格しない人=受験しない人がほとんどですが、仕事や育児で大変ななかでも途中で投げ出すこと無く、「1問だけ解いて寝る」といった良い意味の悪あがきを続けるのも大事だと思います。
PMP資格取得を真剣にお考えの方へ
仕事や育児で多忙を極めているけど、「効率的に勉強を進めてPMP資格を取得したい!」という人に向けてアドバイスや勉強工程の立案、職務経歴の下書きサービスを提供しています。
会社の同僚へのサポートと同じように親身に対応しています。
「合格した!」との報告も届くようになり、やりがいを感じています。
PMP資格取得を真剣にお考えの方、近くに相談相手のいない方は一度ご覧になってみてください。
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PMP受験に必要な学習実績(35時間の受講について)
PMPの受験には、プロジェクトマネジメントに関した学習目的が設定された研修を35時間受講したことを証明する必要があります。
以下の記事では、私がPMP資格取得をサポートしてきた中で、35時間の受講についてよく聞かれた内容や注意点などをまとめています。
PDUの獲得
PMP受験に必要な35時間の講習、および合格後の資格維持に必要なPDU(Professional Development Units)の獲得には、以下のオンライン講座が非常に便利です。