双子ベビーカーについては、電車やバスでの理解が進みつつあるとはいえ、インフラ面でも市民感覚としても、双子の親がストレスなく公共交通機関を利用できるような環境にはほど遠いのが現実だと思います。
では海外はどうなんでしょう。きっとバスや電車もベビーカーに配慮して広めに作られていて、乗客も困っているママさんを見たら助けてくれるジェントルマンが多いのだろう。
そう考えて少し調べてみましたが、どうやらそうでもなさそうです。
アメリカで売れ筋の双子ベビーカー
アメリカでは、どんな双子ベビーカーが売れているのか調べてみました。

例えば上の商品は約12万円のいいやつ。セレブ感が漂います。

軽量コンパクトタイプ。日本とあまり変わりはなさそうです。
アメリカで売れている双子ベビーカーは、日本と比べて特別に大きいわけでもなさそうです。
バスや地下鉄にストレスなく乗れるのか
海外でバスや地下鉄にベビーカーをもって乗るとき、日本と同じような問題が起きていないのか見てみました。
ベビーカー乗車台数を制限すべきとの声
こちらは2013年カナダ、トロントのニュースです。
「バスに一度に乗車できるベビーカー台数を制限するべきだ」
との市民の声を受けて、交通局が新たなルール作りを検討している、という内容です。
ベビーカーを折りたたんで乗車するのがルールだそうですが、何台もベビーカーがあると困る、との市民の不満の声を受けて、台数制限や追加料金を検討していたそうです。
都市によっては双子ベビーカーなど大型のものは乗車不可のところもあるとのこと。
気になってその後を調べてみましたが、台数制限はルール化されてはいないようでした。(折りたたむ必要はある)
バスを降りるママ
こちらはアメリカ、ワシントンDCのママさんの朝の風景です。
忙しい朝の準備を終え、二人の子供をベビーカーに乗せてバス停へ。顔見知りのおばちゃんから「赤ちゃん大きくなったね」と声をかけられ、バスに乗車します。
運転手からベビーカーを折りたたむよう注意を受けますが、「二人も子供がいては無理。地下鉄を使うワ」と、バスを降りて地下鉄の駅に移動します。
幸い地下鉄は空いていて娘ちゃんもご機嫌。保育所に到着し子供を預け、急いで仕事へ。
「出勤前からもうヘトヘト。どっちが仕事だかわなんないワ」
ちなみにパパも冒頭に写真だけ出てきましたが、朝早くから仕事があるそうで朝のオペレーションには参加できない模様。
まとめ
双子ベビーカーについては、電車やバスでの理解が進みつつあるとはいえ、インフラ面でも市民感覚としても、双子の親がストレスなく公共交通機関を利用できるような環境にはほど遠いのが現実だと思います。
海外はどうなんだろうと調べてみましたが、アメリカやカナダは日本とそれほど事情は変わらないようでした。
先日、『横浜市営バスでは双子ベビーカーを折りたたまなくても乗車できる』とのニュースがありました。このような例は世界的にも少ないのかもしれません。
公共交通機関でのベビーカーに対する市民感覚が変わってくるまで、育児中の親はストレスを溜めながら利用しなきゃならないでしょう。横浜市交通局のルール変更は、その一歩ではありますが、こうやってコツコツ積み上げていくしかありません。少しずつでもほかの自治体にも広がって欲しいです。